毎年、世界中で約1800万人が心血管疾患で亡くなっています。心臓病は国民の第二の死因であり、若年化の傾向も見られます。冬は血管が収縮し、血流が遅くなり、昼夜の温度差が大きいため、急性冠症候群が発生しやすくなります。栄養士は、血管を清潔に保つ食材を摂取し、飲酒を控え、水分を多く摂取して血液の流れをスムーズに保つことを推奨しています。
冬の心臓病リスクが高い「6つのタイプ」
栄養士の高敏敏氏によると、以下の6つのタイプの人は、冬に心臓病のリスクが高くなります：
- 三高（高血圧、高脂血症、高血糖）の人
- BMIが24以上の肥満の人
- 65歳以上の高齢者
- 喫煙やアルコール依存症の人
- 外食が多い人
- 心臓病、肥満、三高の家族歴がある人
これらの人々は、血管が詰まりやすく、硬化しやすいため、天候の変化によって不整脈や心不全が起こりやすくなります。
血管を清潔に保つ食事法
高敏敏氏は、心血管の健康を維持するために、以下のような食事を推奨しています：
- 天然の良質な油：植物油、ナッツ類、深海魚などに含まれる不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減らし、冠動脈疾患のリスクを低下させます。
- 食物繊維の摂取：全粒穀物、緑黄色野菜、キクラゲ、昆布などの食物繊維は、腸内での悪玉コレステロールの吸収を抑え、血液中の悪玉コレステロールを減少させます。
- レインボーダイエット：さまざまな色の野菜や果物を摂取することで、抗酸化作用や抗炎症作用のあるフィトケミカルを摂取し、心臓病を予防し、血管の健康を維持します。
- 大豆製品：大豆に含まれるイソフラボンは、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やし、血管の硬化を防ぎます。
調理法とスナックの選び方
高敏敏氏は、調理法にも注意を払うことを勧めています：
- 蒸す、煮る、焼く、燉めるなどの調理法：油や塩分を控えめにし、調味料を少なくすることで、慢性疾患のリスクを減らし、食材の栄養価を保ちます。
- スナックの選択：高脂肪・高糖質の加工食品を避け、代わりにポリフェノールが豊富な天然食材（ダークチョコレート、無糖緑茶、ナッツ類など）を選ぶことで、血管の健康を維持します。
飲酒を控え、水分を多く摂取する
高敏敏氏は、飲酒を控え、代わりに水やお茶を飲むことを勧めています：
- 飲酒の制限：アルコールは血管を収縮させ、心臓に負担をかけます。水やお茶を飲むことで、血液の流れをスムーズに保ちます。
- 適切な水分摂取：1日に体重×30～40mlの水分を摂取することが推奨されています。ただし、心臓病や慢性肝疾患のある人、水分摂取を制限する必要がある人は、医師に相談する必要があります。
これらの食事と生活習慣の改善を通じて、冬の心血管疾患を予防し、健康を維持することができます。